長秒時露光のノイズリダクション機能は撮影時点でノイズを低減できるメリットがある反面、撮影後に露出時間と同じ秒数の処理時間がかかってしまい、結果として撮影で時間ロスを生んでしまいます。そこで、ノイズリダクションの効果や時間短縮方法について紹介したいと思います。
シャッターを長時間開放して撮影する際に発生するノイズを低減する機能です。基本的には設定を有効にしておきたいところですが、撮影後にシャッター速度分のノイズ低減処理時間が発生するため、タイムロスが生じてしまいます。
今回は事例として「長秒時露光のノイズ低減」のみを取り上げますが、下の写真を見て頂くとサムネイルではほとんどわからないノイズが、等倍で見ると赤い斑点のようなノイズが出ています。これがピクセルノイズと呼ばれるもので、長時間露光をした際に出る症状です。一般的に買ってすぐのカメラはピクセルノイズが出ないことが多いのですが、使い込んでいく内に徐々に目立っていくので、出来れば購入した時からノイズ低減は有効にしておきたいところです。(CANON EOS 5D Mark2で撮影)
ノイズリダクションを有効にせず撮った写真。空のあちこちにピクセルノイズが出ている。 グレーの部分を拡大したのが右の写真。 | 中心に赤色のピクセルノイズが出ているのがわかる。RAW現像ソフトなどで軽減は出来るようだが、 本体側でノイズリダクションをかけた方が確実に綺麗に除去できる。 |
さて、上記の事例を見て頂いてノイズリダクションに効果があることが理解頂けたと思います。実は撮影に2倍かかってしまう時間を短縮する方法が1つだけあります。
それは一眼レフ(一部のEOSシリーズのみ確認)に限られますが、ライブビューを使わずに光学ファインダーで撮影することです。光学ファインダーで撮影した後、ノイズリダクション処理が始まりますが、処理中もバッファが許す限り次の写真を撮ることができます。機種にもよりますが、連続で7~8枚ぐらいは撮れるはずです。主に連続で撮影が必要なパノラマ夜景などで活躍します。夜景撮影はライブビューが主流ですが、必要に応じて光学ファインダーを使ってみるのも良いでしょう。
花火をライブビューで撮影する際、長秒時露光のノイズリダクションをかけてしまうと、ノイズ低減処理時にタイミングを逃してしまい、さらに撮影枚数も半減してしまいます。花火撮影時は写真をパソコンで確認して、ピクセルノイズが気になった場合のみ現像ソフトで処理をした方が良いでしょう。
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