最近のコンパクトデジカメには「夜景モード」が搭載されていない機種が多く、新たに「手持ち夜景モード」を搭載する機種が目立っています。そこで、「手持ち夜景モード」を使って三脚を使わずに手持ちで夜景を撮ってみました。
コンパクトデジカメやエントリー向けのミラーレス機などには「手持ち夜景」モードが搭載されている機種が増えています。これまでの一般的な夜景モードとは異なり、三脚などでカメラを固定しなくても、夜景が撮れるようになっており、一般的には複数枚撮影した写真をカメラ側で合成して、1枚の写真に仕上げるようになっています。
早速、手持ち夜景と三脚を使った場合で夜景写真を比較してみました。今回はCANONのPowerShot S100を使い、マニュアル露出で長秒時露光した場合と比較しました。
サムネイルの画像で比較すると大差が無いように見えますが、拡大するとF値やISO感度の違いがはっきりと感じられます。手持ち夜景は高速シャッターになっているため、手ぶれも無く、Webで見る分にはそこそこ綺麗に見えるでしょう。特に水面を綺麗に撮りたいような場所であれば、マニュアルモードなので長秒時露光をすることをオススメします。
[ 撮影モード ] 手持ち夜景 [ 焦点距離 ] 24mm [ シャッター ] 1/25秒 [ 絞り値 ] F2.0 [ ISO感度 ] 3200(オート) | [ 撮影モード ] マニュアル [ 焦点距離 ] 24mm [ シャッター ] 15秒 [ 絞り値 ] F5.6 [ ISO感度 ] 80 |
下記の事例は両方ともマニュアルモードになりますが、手持ちで撮れるシャッター速度で撮影した写真と三脚に固定が必要なシャッター速度で撮影下写真を比較しました。拡大しても左の写真もそれなりに綺麗に見えますが、光源のまわりに偽色が発生するなど、やや不自然な写真となりました。光条も出すのであればやはりカメラを固定して、絞って撮影したいところです。
[ 撮影モード ] マニュアル [ 焦点距離 ] 24mm [ シャッター ] 1/13秒 [ 絞り値 ] F2.0 [ ISO感度 ] 3200 | [ 撮影モード ] マニュアル [ 焦点距離 ] 24mm [ シャッター ] 8秒 [ 絞り値 ] F4.0 [ ISO感度 ] 80 |
今回、手持ち夜景モードとシャッター速度を手持ちで撮れる秒数にした場合で試してみましたが、WebやSNSに載せるぐらいの画像であれば大差は見られませんが、実寸画像で見るとマニュアルで長秒時露出で撮影する方法と比べて躊躇に差が出てしまいました。ただ、最新のコンパクトデジカメであれば高感度化が進んでいると思われるので、今後は手持ち夜景モードとマニュアル撮影モードの差は少しずつ縮まるように思います。
手持ち夜景を綺麗に撮るコツは、少しでもシャッター速度を長く(もしくはISO感度を低く)して撮れるようにすることです。写真のように体を壁や手すりに固定させると、わずかですが安定感が増し、ブレにくい綺麗な写真が撮れることでしょう。
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